補助なし箸の練習は、
・子どものやる気があるとき
・指をバラバラにうごかせられるようになったとき
から始めるのがおすすめですが、個人差がおおきいもの。
幼児期においてお箸の練習は、どう練習させるかわかりにくいしつけだと思います。
とはいうものの、キレイにお箸をもつコツはちゃんとあるので安心してください!
療育の作業療法士として、お子さんたちと箸トレーニングをしてきた経験からお話しますね。
箸トレーニングの疑問をまるごと解決します。
今回は、
- 補助なし箸の練習はいつから?
チェックリストで確認しましょう - もちやすい箸のえらびかた
- 箸操作を上達させる方法3つ
についてお伝えします。
エジソン箸を使おうと思っている人は「エジソン箸は使わない方がいい?メリット・デメリットを知って使いこなそう」をお読みください。
箸の練習はいつから?
箸のトレーニングをはじめるのは「指が器用にバラバラにうごかせる」ようになり「子どものやる気があるとき」が適しています。
とはいうものの、いつから箸の練習をはじめるかは悩むもの。
下のリストをみて「箸の練習のはじめ時」かをチェックしてみましょう!
これらの様子がみられたら、補助なし箸の練習スタートです。
チェック項目でとくに重要なのは、指がバラバラに動かせるか。
これは箸の持ち方・うごかし方がうまくできるかに大きくかかわってきます。
指がバラバラに動くかの確認として、鉄砲やチョキのポーズ・指数字などをマネしてもらってください。
スプーン(クレヨン)の持ち方の発達については、以下の記事に写真つきでまとめています。
≫スプーンの持ち方の発達と練習方法
持ちやすい箸をえらぼう
箸の練習をはじめるにあたり、子どもにあった箸を選びましょう。
選ぶポイントである、箸の長さと種類について順番に説明していきます。
箸の長さ
箸をえらぶときは箸の長さに注目しましょう。
箸の長さは「手の長さ+3㎝」がよいそうです。
引用:六角知能箸 2歳~5歳用 子供用箸 マツコの知らない世界 【ゆうパケット】
箸は長すぎても短すぎてもうまく扱えません。
この機会に、子どもの箸の長さをチェックしてくださいね。
補助箸からはじめるなら
ふつうの箸ではうまく持てず箸の練習がむつかしいときは、補助のある箸を使用してもかまいません。
補助箸にはいろいろな種類があるので、子どもにあわせて選びましょう。
- 指リングのついた箸
- 手のかまえをサポートする箸
- くぼみがついた箸
これから、これらの箸がどのタイプの子に合うかをカンタンに説明していきます。
指リングのついた箸
指リングのついた箸の代表はエジソン箸です。
リングに指をいれるだけで箸をうごかせるので「うまくもてないけれど箸が使いたい」という子にむいています。
「箸がつかえる」というよろこびや、箸そのものに慣れてほしいのであれば検討してもよいでしょう。
指がバラバラにうごかせる子なら使わなくてOKです
こちらの記事にエジソン箸のやめ方やメリット・デメリットをまとめていますので、参考にしてください。
≫エジソン箸はどんな子に使う?使わない方がいい?
手のかまえをサポートする箸
手のかまえをサポートしてくれるのは、はじめてサポートおはしのような箸です。
「動かさなければもてるけれど、開いたり閉じたりするともち方がくずれてしまう」子にむいています。
指や手全体に力がはいりすぎると、箸をキレイに持つための「手のかまえ」がくずれやすいもの。
そして手のかまえがくずれると、指をうまくうごかせないということになります。
ですので箸の開け閉めがうまくできないときは、手のかまえをサポートする箸を検討してください。
手の器用さに関わってくる「手のかまえ」については、以下の記事で解説しています。
≫子どもの手先を器用にする運動
くぼみがついた箸
くぼみがついた箸とは、指をおく場所がくぼんでいる三点支持箸(イシダ)のような箸のこと。
「なんとなく箸を閉じたりあけたりもできているけれど、箸の持ち方が正しくない」子に向いています。
くぼみのおかげで指をおく場所がわかりやすく、箸を動かしても指がズレにくいため正しいもち方が身につくでしょう。
ふつうの箸デビューにおすすめの1膳
はじめての補助なし箸には、手にフィットしてもちやすい六角知能ばしがおすすめです
六角知能ばしは箸の長さや色がえらべます。
そのため、子どもの手に合いやすく好きな色でやる気がアップします。
おしい点はデザイン。
レトロなウサギのデザインですので、ママや子どもの好みによっては食いつきが悪そうだなと感じます。
⇒ウサギのイラストがない無地の六角知能ばしもありました!
デザインより機能重視ならこれ一択です。
箸の練習はこうやってすすめる!
もたせる箸がきまったら、いよいよ練習スタート!
ここでは、箸練習における鉄則と練習方法についてお伝えします。
練習の鉄則は2つ
箸の練習をするときには、2つのルールがあります。
- カンタンなレベルから始め、すこしずつレベルアップをする
- ママは怒らない!いっしょに楽しむ
箸の持ちはじめは、思い通りにあつかえないので失敗しがち。
「できた~!」と自信がもてるように、カンタンなレベルからはじめましょう。
また、ママが怒ると子どもはしょんぼりモードに。
「できたらほめる、できないときは応援する」と心がけて取り組むとよいですよ。
箸の練習方法3パターン
箸の練習方法を3つご紹介します。
それではひとつずつ説明しますね。
あそびながら特訓①
箸をつかった練習方法は、お箸でつまんでお皿(茶碗)に入れていくあそびが適しています。
食事のときにお皿をもつことも身につく、一石二鳥の練習方法です。
つまむものはお家にあるものでオッケーです。
(例:ふわふわボール・まるめたティッシュ・切ったストロー・折った画用紙、丸めた粘土など)
大きくて軽いもの
▼
小さくて軽いもの
▼
大きくて重いもの
▼
小さくて重いもの
この順番に箸でつまむ練習をしましょう。
ママとどっちがはやくお皿にいれられるか競争をしたり、特訓の最後にごほうびシールを貼ったりと楽しんで練習をしてくださいね。
ゲーム感覚&ごほうびが大切です。
あそびながら特訓②
手先を器用にするためには、指先あそびと運動あそびどちらも大切です。
指先遊びとしては、粘土やハサミ、お絵かきなど道具やモノを操作する遊びがおすすめです。
運動あそびでは、ジャングルジムやトランポリン、トンネルのように体全体をうごかす遊びをしたいですね。
▼手先を器用にするために運動遊びが必要な理由をまとめています。
≫子どもの手先を器用にする2つの運動
お手本の写真やイラストをみせる
箸を持つときに、お手本となるイラストや写真などの画像をみせるのも効果的です。
自分の持ち方とお手本を見比べることで、指の位置を意識するようになります。
失敗が苦手で負けずぎらいな子にいいね。
画像を見せる方法は、ひとりでコッソリ練習ができるのもメリット。
わが子は見本作戦が大成功でした!
ママの声かけに反発しちゃうタイプの子にも合う方法です。
生活の中で器用さをそだてる
箸を上手にもつには手先の器用さが重要です。
箸をつかって練習するだけではなく、いつもの遊びや日常生活の中で手先の器用さをのばしましょう
生活の中には、手先の器用さをのばせるタイミングがたくさんあります。
- ボタンやファスナーのとめ外し
- 自販機でジュースを買う
- クツをはく・脱いでそろえる
- 靴下をひっぱりあげる など
いつもしている行動が、指でモノをつまむ練習にもなっているのです。
ボタンつきのパジャマを着させる、自販機にお金をいれてもらうなど、生活の中で指先をつかう頻度をふやしていけるとよいですね。
アンパンマンの自販機おもちゃは療育でも大活躍!
まとめ:箸の練習をはじめよう
箸の練習をはじめる目安は、指がバラバラにうまく動かせるようになったときです。
最初はうまく持てないことが多いので、補助がついている箸をうまく取り入れながら練習をすすめていきましょう。
- 指リングのついた箸
- 手のかまえをサポートする箸
- くぼみがついた箸
箸の練習は子どものやる気をもりあげながら、ゲーム感覚で取り組むとよいです。
手先が器用になるほど箸の持ち方はうまくなっていきます。
箸の練習をはじめるときは、ぜひ生活の中でも手先をつかうことを意識してみてくださいね。
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] こそだて屋 【作業療法士】箸の練習はいつからするの?練習のすすめ方が丸わかり 箸の練習は「子どものやる気があるとき」や「指がバラバラに動かせるようなったとき」が始め […]