離乳食がすすむと気になるスプーン練習。
いつから始めるか、どうやって練習したらいいのか分からず悩んでいませんか。
スプーン練習の方法を、作業療法士が解説します
- スプーンに興味をもったら練習開始
- 写真でわかるスプーンの持ち方の発達
- スプーン練習をうまく進めるコツ
- おすすめのファーストスプーン
スプーンの練習は子どものやる気に左右されることが多いもの。
大人がたのしそうに食事をする様子をみせながら、あせらず取り組んでいきましょう。
スプーンに興味をもったら練習開始
1歳~1歳半くらいからスプーンを持ちたがる子がでてきます。
そしてスプーンがキレイにもてるようになるのは、4歳半~6歳ごろです。
以下のような様子がみられたらスプーンの練習をはじめてみましょう。
- スプーンを口に入れるのをイヤがらない
- おもちゃを握る・離すがスムーズになった
- スプーンに手をのばしてくる
子どもの中には、手づかみ食べをイヤがるけれどスプーンは持とうとする子もいます。
その場合は、むりに手づかみ食べをさせなくても大丈夫ですので、スプーンを持たせてみてください。
手づかみ食べが苦手な子の関わり方は、手づかみ食べのメリットと嫌がる子への対処法にまとめています。
スプーンの持ち方の発達
スプーンは基本的に4ステップで成長します。
とはいえ年齢や手の発達による個人差がおおきいので、「まだこの持ち方ができてない」などあせらないでくださいね。
- 上からわしづかみで握る
- 親指の動きが出てくる
- バキュン持ちができる
- スプーンの持ち方が完成!
私はエジソンのスプーン&フォーク
このあとの写真解説でも登場しますが、柄のくぼみが手にフィットしてもちやすいです。
おかげでキレイな持ち方が身につきました。
1歳~1歳半ごろ
2つの握り方があり、どちらの握り方をするかは子どもによります。
手掌回内(しゅしょうかいない)握り | 手掌回外(しゅしょうかいがい)握り |
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上からにぎる。 手のひらを下に向けることを「回内(かいない)」と言う。 | 下からにぎる。 手のひらを上に向けることを「回外(かいがい)」と言う。 |
どちらもスプーンを食器に押しあてながらすくう持ちかたです。
2~3歳ごろ
手指回内(しゅしかいない)握り
ステップ①に似ていますが、ちがいは親指の動きが出てくること。
指先が器用になるとできる持ち方です。
3歳半~4歳ごろ
静的3指(せいてきさんし)握り
いわゆるバキュン持ち
「親指・人さし指・中指」の3指で持つ握り方。
まだ指先のこまかい動きはなく、手首や肘をうごかしてスプーンを操作します。
4歳半~6歳
動的3指(どうてきさんし)握り
ステップ③と同じく、親指・人さし指・中指の3指で握る。
指先を器用にうごかしスプーンを自由に操作できるようになります。
スプーン練習をすすめるコツ
練習をはじめるときは4つのポイントをおさえるとスムーズに進められます。
- パパママがスプーンを使うお手本を見せる
- スプーンをさわらせて慣れさせる
- 食べ物をすくってから渡す
- なれたらバキュン持ちにチャレンジ
これから、それぞれのコツについてお伝えしますね。
①パパママがスプーンを使うお手本を見せる
まずは、パパママがスプーンを使っているのを見せましょう。
使い方のイメージがわきます。
②スプーンをさわって慣れさせる
次に、子ども用のスプーンをさわらせます。
もち方を気にせず自由に持たせてあげてください。
さわって慣れることがスプーンの上達の近道です。
③食べ物をすくってから渡す
はじめてのときは自分ですくうのはむつかしいもの。
スプーンですくうのはパパママがしてあげましょう。
スプーンが難しいときは、フォークを使ってみてください。
食べ物を口まで運びやすいので、子どものイライラが減りますよ。
スプーンをもちながら手づかみ食べをするときは、食べ物が大きいのかもしれません。
食材の大きさを再確認しましょう。
食べ物を小さく切りなおし、スプーンですくうのを手伝ってあげてください。
④バキュン持ちにチャレンジ
すくうのがうまくなってきたら、バキュン持ちに挑戦してみましょう。
「バキュン持ち」とは、親指と人差し指でピストルの形を作ってからスプーンを握らせる方法です。
指を別々に動かす練習にもなりますし、「バキュン」の響きが子どもにウケてやる気がでやすいです。
同時につまみ遊びで指先の器用さもアップしましょう!
▼おすすめの遊び方を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
すくいやすいメニュー
はじめてのスプーン練習には、トロっとした食べ物がすくいやすいです。
- あんかけお粥
- ヨーグルト
- シチュー
- 野菜のペースト など
とろみがあると、スプーンがふれただけで食べ物がくっつくので、ぜひとろみを活用しましょう。
\ 水にとかさず使えて便利 /
安定してすくえるようになったら、少しずつ固形の食べ物にしていきます。
すくう感覚がわかりやすいので、すこし固めのお粥がおすすめです。
初めての練習におすすめのスプーン
スプーンの練習をはじめるにあたって、おすすめのスプーンをご紹介します。
- 握りやすいカタチ・大きさ
- すくう部分が幅広
- 口にいれやすい大きさ
①EDISONmama(エジソンママ)角度つき
持ち手とすくう部分の間に角度がついています。
スプーンを持ち始めたばかりの、手首の動きがぎこちない子でも使いやすいです。
すくうのが上手になったら、次に紹介するエジソンママのスプーン
右手用と左手用が選べるので、子どもの使いやすそうな方の手にあわせて選べるのはうれしいポイント。
▼右手用
▼左手用
②EDISONmama(エジソンママ)
持ち手のくぼみが赤ちゃんの小さな手にフィットします。
このくぼみのおかげで、教えなくてもすくう面を水平にして持てました。
バキューン持ちをするときもくぼみがフィット!
わが子たちも愛用していました
すくう部分の先端が四角いので、カンタンに食べ物をすくえるのもグッドポイント。
ケースつきもあるので、お出かけに持っていきたい人はこちらを選びましょう。
スプーンから箸へ
スプーンが上手になってきたら、箸の練習がスタートします。
「箸の練習もよく分からない」と不安になるかもしれません。
不安を解消するために、練習をはじめる時期や子どもにあった箸のえらび方を知っておきましょう。
箸の練習スタートの目安は、スプーンが上手に持てる・指が自由にうごかせるようになったらです。
下の画像のマネができるかチェックしてみてくだい。
▼箸の練習方法をまとめています。スプーンが上手になったら参考にしてください。
エジソン箸の疑問解決(やめ方・使わせてもいいか判断する方法など)はこちらにまとめています。
まとめ:興味が出たらスプーンをもたせる
1歳ごろになるとスプーンに興味をもつ子がでてきます。
そのときがスプーン練習の始めどきです。
スプーンの持ち方は、以下の4ステップの順に上達していきます。
- 上からわしづかみで握る
- 親指の動きが出てくる
- バキュン持ちができる
- スプーンの持ち方が完成!
食材を小さめにする・とろみをつける・すくうのがムズカシイときはフォークを使うことを意識して練習してみてくだい。
つまみあそびで指先の器用さをそだてるのもおすすめです。
スプーン練習に悩んだら、お気軽にメッセージをくださいね
1歳さんの発達をグンとのばしてくれるおもちゃを集めました。