下の子が生まれてから、急に上の子をうとましく感じることがあります。
この、上の子だけをかわいがれなくなる状態を「上の子可愛くない症候群」といいます。
ささいなことでも上の子にイライラするのは、ママも子どももつらいですよね。
一度おちいると抜け出すが大変な、上の子可愛くない症候群。
上の子がイヤイヤ期や赤ちゃん返り中だと、さらに大変でしょう。
抜け出すまでに3年間かかった私の実体験をもとに、上の子可愛くない症候群から「抜け出せた方法」をお伝えします。
あんなに好きだったわが子にイライラする日々は、
本当につらかったです。
いくつかの対処法を実践し、「即効果」と「じわじわ効果」のあった方法をまとめました。
参考にしてもらえれば、上の子との関係が良くなることが期待できます!
「上の子可愛くない症候群」はいつまで続くの?
上の子可愛くない症候群の期間は個人差が大きいです。
ここでは「脱出しやすいタイミング」についてお伝えします。
- 下の子の生活リズムが整ったとき
- 上の子のイヤイヤ期が終わったとき
- 上の子が下の子のお世話に参加しはじめたとき
これからひとつずつ説明していきます。
下の子の生活リズムが整ったとき
下の子の生活リズムが整うと、予定や先の見通しがたてやすくなります。
すると、子育てが少し楽になってくるでしょう。
生活リズムが整うと、ママの心身も少し休めるかもしれません。
下の子がお昼寝をしたときは、上の子とのスキンシップ時間にするものいいですね。
上の子のイヤイヤ期が終わったとき
新生児の育児をしながら、イヤイヤ期の子どもを相手にするのは大変ですよね。
イヤイヤ期が落ち着いてくると子育てがすこし楽になるので、ママの負担はぐっと減ります。
気がつけば、下の子のお世話も慣れてきたということも。
上の子の成長が、上の子可愛くない症候群を脱出するきっかけになるかもしれません。
上の子が下の子のお世話に参加しはじめたとき
下の子のお世話をする上の子の姿に、成長を感じるでしょう。
お世話を手伝ってくれると助かりますね。
ママに甘えたい気持ちをおさえてお世話をする上の子に、いじらしさも感じそうです。
上の子の成長を感じると、ネガティブな気持ちが消えてくれるかもしれません。
上の子可愛くない症候群に「即効果」があった対処法3つ
実践しやすくて、すぐに効果が実感しやすかった対処法をお伝えします。
1回で脱出するのはむつかしいので、続けて取り組むと効果的です。
これから順番に「やり方」と「子どもの変化」についてお伝えします。
対処法①上の子を優先する
「上の子ファースト」という言葉を耳にしたママもいるかもしれません。
なにかをするときに上の子からさせてあげる方法です。
『ママに気にかけてほしい』という上の子の気持ちを、うけとめてあげることができます。
優先するときに気をつけたのは、
①言葉でつたえること
②一緒に赤ちゃんのお世話をすること
です。
①「まずはお兄ちゃん(お姉ちゃん)からね」
と、言葉で伝えると特別感があるようで上の子はうれしそうでした。
②上の子が赤ちゃんを受け入れられように、お世話のお手伝いをしてもらいました。
オムツやおしりふきを持ってきてもらったり、服を選んでもらったり。
ひとつ手伝ってくれるたびに「ありがとう!たすかる!!」と、おおげさなくらいお礼を言いました。
するとうれしいことに、上の子が赤ちゃんを抱きしめてくれるようになりました。
下の子が危ないとき以外は、なるべく「上の子ファースト」を心がけました。
あまりスキンシップをとらなくていいので、気軽に取り組めましたよ。
対処法②2人だけでお出かけ
下の子を主人や保育園の一時保育に預け、上の子とふたりでデートをしました。
ふたりで過ごすことで、上の子の良さや成長を確認できますよ。
私は『たくさん我慢をさせてるな…』と反省もしていました。
デート後は、上の子の赤ちゃん返りが少し落ち着いた気がします。
私はデート後2~3日は、上の子にイライラしにくくなりました。
上の子とふたりで過ごす方法はおすすめです。
下の子を預けられるときは、ぜひ上の子とふたりだけで過ごしてみてください。
対処法③「ありがとう」とたくさん言う
上の子可愛くない症候群のときは「だいすき」と言えなくなりました。
かわりに「ありがとう」をたくさん伝えることに。
ありがとうと言うときは、ハイタッチや頭をなでるスキンシップも心がけました。
ほめられると子どもはうれしいものです。
私のマネをして、上の子も「ありがとう」と言ってくれるようになりました。
「ありがとう」は、言うのも言われるのも気持ちがいいですよね。
ありがとうを心がけてからは、上の子へのイライラが減りました。
上の子可愛くない症候群に「ゆっくり」と効いた対処法2つ
「すぐ」ではありませんが「じわじわ・確実に」効いた対処法をお伝えします。
こちらの対処法も、何度かくりかえしてみることをおすすめします。
ゆっくり効果①上の子が小さいころの写真や動画を見る
上の子の成長をふりかえるために、写真や動画を見返していました。
見返すときのポイントは2つ。
- 過去の自分の頑張りをほめる
- いま頑張っている自分をほめる
小さいころも大変だったけど、なんとか育ててこれた。
だから今の辛い時期もきっとのりこえられる。
頑張ってる私えらい!
と自分をほめながら見返しましょう。
自分の自己肯定感があがるにつれて、気持ちに余裕がでてくるようになりました。
すこしずつですが、上の子の気持ちを受け止められるようになりましたよ。
ゆっくり効果②子どもを預けて1人時間を過ごす
パパやほかの家族、一時保育やベビーシッターなどに頼り、1人時間を確保しました。
1人時間は楽しいのですが、あっという間におわりますよね。
すると子どもたちが戻ってきたあとに、上の子へのイライラがふえることも。
月2回など定期的に1人時間を過ごすように心がけたところ、だんだんイライラがへりました。
疲れやストレスがたまりすぎて、すぐには解消されなかったからだと思います。
1人時間は「定期的」に「何回も」とるのをおすすめします。
私にはうまくできなかった対処法
私はうまくできなかった対処法が2つあります。
上の子可愛くない症候群への対処法でよく紹介されている、以下の方法です。
- 自分の気持ちを人に相談する
- ギュッと抱きしめる
上の子可愛くない症候群から抜け出したい気持ちはあったので、代わりの方法を考えて実践しました。
自分の気持ちを人に相談する
私はもともと、自分の悩みを人に伝えるのが苦手です。
「わが子がかわいくない」と言うのはとても勇気がいりました。
ですが家族のフォローがないと、1人時間の確保や上の子とのデートはできません。
まずは「前ふり作戦」として、主人にラインでSOSを伝えることに。
話し合いまでに頭の中を整理できたので、なんとか悩みを伝えられました。
人に相談するのが苦手な人は、ぜひ「前ふり作戦」をしてみてください。
ギュッと抱きしめる
上の子可愛くない症候群のあいだは、上の子にさわる・さわられることがイヤでした。
どうしても抱きしめてあげられません。
かわりに「ハイタッチ」と「頭なでなで」をたくさんしました。
抱っこが必要なときは、抱きついている上の子の背中や頭をさすってあげました。
私と同じように、スキンシップが苦痛な人もいると思います。
ハイタッチなど、やりやすい方法で上の子を受け止めてあげましょう。
今は上の子も下の子も大好き
上の子可愛くない症候群をのりこえた今は、上の子も下の子もとってもかわいいです!
私は3年間、上の子可愛くない症候群に苦しみました。
やっと抜け出せたのは、下の子のイヤイヤ期が終わったあたりです。
今は毎日、上の子に「だいすき」と言って抱きしめています。
赤ちゃん返りとイヤイヤ期がすぎた上の子。
今は中間反抗期まっただなかですが、楽しく過ごしています。
まとめ
上の子可愛くない症候群の解決にむけ、これまでに取り組んできた方法を紹介しました。
私が脱出できたのは「子どもたちの成長」のおかげです。
また、上の子の「気持ちを受け止めながら」関わったのもよかったと感じています。
子どもの成長を待つのも手ですよ。
ママができそうな方法から取り入れてみてください。
いつかは、上の子可愛くない症候群は終わります!
のりこえたあとも親子関係はつづきます。
ですので、上の子と良好な親子関係が作れるように工夫して乗り切りましょう。