【自伝・エッセイ漫画】発達障害の人が見ている世界がわかる

発達障害のことを知りたいときは、体験談をベースに書かれた自伝やエッセイ漫画を読むのもおすすめです。

主観的な目線の本を読むと、発達障害をもっている身近な人への理解を深められます。

フミカ

どれも読みやすくて面白かったです!

この記事では、自閉症スペクトラム症の話だけでなく、学習障害や感覚過敏をテーマにした本もご紹介します。

文章メインの自伝とエッセイ漫画どちらもありますので、興味がある本からお読みくださいね。

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目からウロコが落ちるような気づきがたくさんある自伝エッセイ。
読んだあとは、発達障害のある身近な人との関わり方が変わるかもしれません。

体験談を通して、知らなかった世界にぜひふれてみてください!

この記事を書いた人

フミカ

  • こども専門の作業療法士
    手先や運動面の不器用さをサポート
  • 通園施設・幼稚園・小学校でアドバイザー経験あり
  • ただいま全力で姉妹を子育て中
    毎日、知育おもちゃで遊んでいます
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目次

発達障害当事者の自伝本

発達障害について、ご自身の気持ちや悩みをまとめた自伝本をご紹介します。

①自閉症の僕が跳びはねる理由

著者の東田直樹さんが中学2年生のときに書かれた「自閉症の僕が跳びはねる理由 」。

すらすらと読める文章で、発達障害の人の心の中を分かりやすく伝えてくれる本です。

  • どうして手をつなぐのをいやがるの?
  • どんな風に声をかけたら分かってくれる?
  • 自閉症について本人はどう感じているの?

このような疑問に対して、当事者として東田さんがどのように感じているかを教えてくれます。

フミカ

世界的ベストセラー本です

「自閉症の僕が跳びはねる理由」
  • 当事者の心の声でしかわからないことがわかる素敵な本。
  • 心の栄養となる良書の1つであり、何度も読み直したいです。
  • 福祉の仕事に関わっているのでとても参考になりました。
口コミ

小学生から読める角川つばさ文庫版もあります。
子どもに読んでもらいたい人は、そちらをチェックしてください。
自閉症の僕が跳びはねる理由 (角川つばさ文庫)はこちら

東田直樹さんはほかにもたくさんの本を出されていますので、あわせてチェックしてみてくださいね。
東田直樹さん著作の本を見に行く

タイトル自閉症の僕が跳びはねる理由
著者名東田直樹
発行年月日2007年2月28日

ニキ・リンコさんのエッセイ

翻訳や執筆、講演会などで活躍されているニキ・リンコさんは、30代で自閉症スペクトラムと診断されました。

ご自身の体験や発達障害目線での世の中の捉え方を、分かりやすく、ときにコミカルな表現で発信されています。

そんなニキ・リンコさんの本は多数ありますので、ここでは初めて読むのにおすすめの2冊をご紹介します。

フミカ

専門用語が少なくてとにかく読みやすいです

②自閉っ子、こういう風にできてます!

自閉っ子、こういう風にできてます!」は、ニキさん、藤家寛子さん(自閉症スペクトラム症)、花風社の編集者の3人の対談形式の本です。

一言で発達障害といっても、その特性は本当に人それぞれ。

ニキさんと藤家さんが感じている「自閉っ子」の世界を、分かりやすく、そしてリアルに伝えてくれます。

フミカ

2人ともタイプが全然違うので、対比がおもしろいです

自閉っ子、こういう風にできてます!
  • 教科書的なカチカチの知識だけでなく、柔軟に考えられるところが勉強になる。
  • 「こんな感じなんだ!」ととても実感を持って読めました。
  • 自閉症でない人が自閉症を理解するのに、気軽に読めて正確な1冊だと思います。
  • 自閉症の息子の世界を理解したくてたくさんの本を読んでいるが、中でもこの本は衝撃的でした
口コミ
タイトル自閉っ子、こういう風にできてます!
著者名ニキ・リンコ、藤家寛子
発行年月日2004年11月25日

③俺ルール!自閉は急に止まれない

俺ルール!自閉は急に止まれない」には、ニキさんの日常的な体験がたくさんのっています。

周りから見ると不思議に見える発達障害ゆえの行動。

でもその1つひとつに、ニキさんなりの俺ルール(理屈)があるようです。
とはいえ俺ルールが足かせとなり、右往左往してしまうことも。

本書後半は、どうして俺ルールができるのかをご自身目線で解説されており、読めば「なるほど~!」とうなずいてしまうでしょう。

フミカ

教科書とはちがった目線の解説に、目からウロコが落ちますよ

俺ルール!自閉は急に止まれない
  • アスペルガーの人、もしくはアスペルガー的な傾向がある人がこれを読むと、「わかるわかる。そうなんだよね!」と思いながら、時々ちょっと笑えたりする本ですが、アスペルガーじゃない人がコレを読むと相当イライラするだろうな。
  • 専門用語がなくとても分かりやすく読めました。
  • 読後「学校の先生にも子どもを理解していただく為の資料に、読んでいただけたら・・」と、学校に寄贈しました。
口コミ
タイトル俺ルール!自閉は急に止まれない
著者名ニキ・リンコ
発行年月日2005年7月17日

④発達障害の僕が 輝ける場所を みつけられた理由

モデル・タレント・俳優として活躍中の栗原類さんは、8歳の時にアメリカで発達障害(ADD…注意欠陥障害)と診断されたことをカミングアウトしました。

フミカ

芸能人で発達障害を公表された勇気に、敬意をいだきました

著書の「発達障害の僕が 輝ける場所を みつけられた理由」では、栗原さんと同じ障害をもつお母さんの子育て方法や、発達障害におおらかなアメリカの環境、人として愛されるための生き方など、彼の人生の道のりについて書かれています。

本書後半の、お母さんの考え方や子育てのゴール設定の決め方について書かれた章は、一読の価値があります。

長期的な視点で考え、それを毎日の生活に反映することの重要さに気づけるでしょう。

発達障害の僕が 輝ける場所を みつけられた理由
  • 母親のおかげで小さい頃から発達障害に対する教育がきっちりできていたことに驚きました。
  • 当事者の感覚の一意見と、それが育った認知、それが社会のふるいにかけた時にどう出るか、比較しながら読めるのがとてもよかったです。
  • 自分も発達障害なので、当事者として読みました。障害を受け入れている類くんに共感します。
口コミ
タイトル発達障害の僕が 輝ける場所をみつけられた理由
著者名栗原類
発行年月日2016年10月06日

⑤感覚過敏の僕が感じる世界

発達障害のある人にみられやすい症状のひとつである「感覚過敏」。

当時16歳の加藤さんが書いた「感覚過敏の僕が感じる世界」は、感覚過敏による生きにくさについて書かれています。

感覚過敏に気がつくまでの過程と、感覚過敏へどのように対応したかも載っており、まさに感覚過敏のバイブル的な本です。

フミカ

感覚過敏の辛さを代弁してくれる本

感覚過敏で困っている人と関わるときのヒントがほしい人は、ぜひ本書を読んでみてください。

「感覚過敏の僕が感じる世界」
  • 本の書体、余白、紙質も配慮されていて読みやすいです。
  • 過敏な人がこんなふうに感じて生きていることを初めて知り、驚きました。
  • お母さんの気持ちも書かれており、自分と同じ気持ちなことに涙が出ました。
口コミ
タイトル感覚過敏の僕が感じる世界
著者名加藤 路瑛
発行年月日2022年7月29日

発達障害当事者のエッセイ漫画

ここからは、発達障害による悩みや付き合い方を描いたエッセイ漫画をご紹介します。

沖田×華さんの体験談コミック

ご自身の発達障害のエピソードを軸にした、日常エッセイ漫画を多数かかれている沖田×華さん。

小学4年生のときに、LD(学習障害)とADHD(注意欠陥/多動性障害)の診断を受けました。

沖田さんのエッセイ漫画はコミカルな表現で読みやすく、どうして自分がその行動をしたのかも分析されているので、「なるほど~」「え、本人はそんな感じなんだ!?」と楽しめますよ。

ここでは沖田さんの日常をつづる「やらかしてます。シリーズ」と、幼少期の体験談をまとめた「ガキのためいき」をご紹介します。

①毎日やらかしてます。 アスペルガーで、漫画家で

沖田×華さんの発達障害体験談の漫画といえば、タイトルに「やらかしてます。」が入るシリーズです。

毎日やらかしてます。アスペルガーで、漫画家で 」がシリーズ最初の本で、2025年現在は9冊出ています。

発達障害の特徴だけでなく、沖田さんの個性もギュっとつまっているのが特徴のエッセイ漫画。

作者の行動にびっくりしたり、わかる~!と共感したり、さまざまな視点で読めるでしょう。
性的な表現がもりこまれている作品なので、苦手な人はご注意ください。

フミカ

話のテンポがよくてすぐ読めちゃいます

「毎日やらかしてます。アスペルガーで、漫画家で」
  • 漫画としては非常に分かりやすく、面白おかしく書かれています。
  • 本人が一番つらいと思うので、それをあけすけに描いていることに非常に勇気を感じました。
口コミ
タイトル毎日やらかしてます。
アスペルガーで、漫画家で
著者名沖田×華
発行年月日2012年6月

②ガキのためいき 子どもの発達障害あるある記

ガキのためいき 子どもの発達障害あるある記」は、沖田さんが子どものときのエピソード漫画です。

感覚過敏により幼児期は保育室に入りにくかった話や、お友だちと上手くコミュニケーションがとれずトラブルになる話など。

発達障害ゆえのトラブルと、なぜその行動をとったのかを振り返る考察の両方が描かれています。

発達障害のある子を育て中のパパママは、「あるある~!」と共感しながら読めるでしょう。

フミカ

子どもの気持ちを教えてくれる漫画です

「ガキのためいき 子どもの発達障害あるある記」
  • 幼少期からアスペルガーと診断されていた訳ではなく、”大人になってから”診断されたからこその著者の視点が素晴らしく、非常に読みやすく分かりやすく面白く描かれています。
  • 発達障害の診断が下りたばかりのお子さんを持つお母さんや大人の発達障害の方にお薦めです。
  • 当事者だからこそ訴えたいこと、保護者だからこそ伝えたいこと。それを代弁してくれる本書と作者には感謝です。
口コミ
タイトルガキのためいき
子どもの発達障害あるある記
著者名沖田×華
発行年月日2011年10月13日

③なおりはしないが、ましになる

カレー沢薫さんの「なおりはしないが、ましになる」は、発達障害の特性ゆえに苦手さを感じるご自身の行動をまとめたエッセイ漫画です。

漫画編集の担当さんとの会話形式でテーマに沿って展開していくので、サクサクと読めます。

掃除が苦手、人との会話が上手くいかない、ご主人との会話がないなど。
自虐的な表現が多めですが、日常生活で困っているエピソードが盛りだくさんです。

フミカ

タイトルをテーマに、話が進んでいきます

また、発達障害専門の病院へ受診し診断を受ける様子も描かれているのも本書の特徴のひとつ。

大人の発達障害の大変さを知りたい人に一読してほしい本です。

「なおりはしないが、ましになる」
  • ユーモアがあって暗い感じの内容になっていない。読んでて希望が持てる。
  • 社会に出てから少しずつ感じはじめ、子育てが始まってからは顕著に出てきた「違和感」「生きづらさ」を分かりやすく面白く書かれている。
  • もはや共感しかない!
  • 正論ばかりで「結局どうせいっちゅうんや」で終わる本よりも、リアル。
口コミ
タイトルなおりはしないが、ましになる
著者名カレー沢薫
発行年月日年月日

④うちの子は字が書けない

うちの子は字が書けない 発達性読み書き障害の息子がいます」は、発達性読み書き障害(ディスレクシア)のある子を育てる母親目線のエッセイ漫画です。

ディスレクシアとは…

学習障害のひとつとされている。
知的発達に遅れはなくても文字の読み書きがなかなか習得できない障害のこと。

字がうまく書けず書くのに時間がとてもかかるフユ君がディスレクシアの診断を受けたのは、小学6年生のとき。

そこでトレーニング方法を教えてもらいながら、ディスレクシアとつきあっていく姿が描かれています。

ディスレクシアは、本人も周りも気がつきにくい発達障害のひとつです。

理解を深めたい人は、ぜひ本書をお読みください。

フミカ

ディスレクシアへの取り組み方が参考になります

「うちの子は字が書けない」
  • 漫画と専門家の解説がほどよく配置されていて、読みやすく理解しやすかったです。
  • ネットの情報で見つけられなかったような専門性の高い情報もあり参考になりました。
  • どうしたら漢字を覚えられるのか。ヒントがたくさん。担任の先生にもこの本を読んで理解を深めてくれたら嬉しい。
口コミ
タイトルうちの子は字が書けない
発達性読み書き障害の息子がいます
著者名千葉リョウコ
発行年月日2017年7月5日
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まとめ:自伝を読んでいろんな考え方を知ろう

発達障害をテーマにした自伝本やエッセイ漫画を読むと、当事者の方の行動の理解がしやすくなります。

この記事では、最近知られるようになってきた「自閉症スペクトラム症」をはじめ、感覚過敏や読み書き障害について書かれた本を紹介しました。

専門書にはない、体験談ならではのエピソードを読み、ぜひ発達障害の人の世界をもっと深く知ってみましょう!

療育経験のある作業療法士&2児のママ目線で、育児の悩みを解決する記事を執筆しています。

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